「認知症サポーター100万人達成記念大会」を開催しました

「認知症サポーター」100万人を突破した記念大会を平成21年7月26日(日)に開催いたしました。当日は、サポーター、キャラバン・メイトをはじめ、600人を超える多くの方々にご参加をいただき、ありがとうございました。
認知症サポーター 4年で100万人に到達!
~新たなスタートラインから“認知症になっても安心して暮らせるまちづくり”へ向けて~


「認知症サポーター100万人キャラバン」が平成17年度に開始してから丸4年間を待たずに認知症サポーターが100万人に到達(平成21年5月31日)したのを記念して去る平成21年7月26日(日)、「認知症サポーター100万人達成記念大会」(主催:全国キャラバン・メイト連絡協議会、後援:厚生労働省)を開催いたしました。 認知症サポーター、キャラバン・メイトをはじめ600人を超える方々にご参加いただき無事とりおこなうことができましたことを、心より感謝申し上げます。
「認知症サポーター100万人達成功労者」(全国キャラバン・メイト連絡協議会 推進委員会選考)へ感謝状が贈呈されました。活動する認知症サポーター21団体、講座開催回数上位キャラバン・メイトのうち17名の方に感謝状を贈呈いたしました。
この後、金融機関を対象とした事例ビデオを活用した「認知症サポーター養成講座」のデモンストレーション(永島徹氏/NPO法人風の詩)、厚生労働省老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室前室長 井内雅明氏による小・中学校でのサポーター講座開催推進と副読本の活用説明がありました。
つづいて、それぞれの地域で医療と福祉・介護の連携、患者さんや住民を主役とする医療・リハビリテーションを進めてこられた3人の医師、鳥取大学医学部教授の浦上克哉氏、敦賀温泉病院・院長(理事長)玉井顯氏、群馬大学医学部教授山口晴保氏による「もっと認知症を知ろう」と題するリレートークが行われました。テーマは「正しく理解すれば認知症はこわくない」(浦上氏・写真左)、「認知症の早期発見のしくみ」(玉井氏・写真中)、「今からできる認知症予防」(山口氏・写真右)。
これまで全国の自治体、企業・職域で25,000回以上、開催されてきたサポーター講座から約500点の講座、サポーターの活動風景の写真を展示。






感謝状贈呈者
室蘭市オレンジネット(北海道 室蘭市)
高齢者たすけ隊・見守り隊を支える「認知症サポーター」(オレンジメイト)による応援者」
室蘭市では平成18年度からサポーター養成を開始し3,594人の認知症サポーター(オレンジメイト)がいる。オレンジネット(平成20年7月開始)登録者は236人。「カーテンの開け閉めを見守る」「新聞や郵便がたまっていないか気をつける」といった近隣住民ならではの見守りをさりげなく行っている。
宮城県老人クラブ連合会(宮城県)
かわらぬ友人づきあいを基本に
平成17年度から養成を開始し、県内全市町村において約5,700人の会員が認知症サポーターに。独居等の高齢者宅を訪問し話し相手や安否確認などの友愛活動にも知識を生かしているほか、各種のクラブ活動への誘い合い、認知症になったお仲間へはサポートを行うなど身近な活動を通して活躍中。
オレンジリングの会(宮城県 大河原町)
町内をヘルパーとともに車で巡回する「長寿見守り隊」が始動
認知症サポーター7人がボランティア団体を平成20年7月に結成。家族の会のリフレッシュ日帰り旅行への同行、介護家族の相談役などをしてきた。
今年5月には町内のヘルパー(180人)、地域包括支援センターとの協力により町内を車で巡回して高齢者の見守りや相談役を担う「長寿見守り隊」(高齢者巡回見守りネットワーク事業)が始動。

若竹元気くらぶ(秋田県 羽後町)
認知症予防活動グループとしてサポーター講座の運営にも携わる
認知症予防活動グループとして昨年結成。「認知症についてもっと知りたい」と全員がサポーターに。食や運動面から認知症予防に取り組み、国の重要無形文化財でもある「西馬音内盆踊り」の音頭を取り入れたオリジナル体操を元保健師の協力を得て考案。サポーター講座の前に受講者に準備運動として披露する。
三重県志摩市立御座小学校(三重県 志摩市)
独居高齢者を訪問する「認知症キッズサポーター」
児童数26人の御座小学校では高学年10人がキッズサポーターに。市内の「あんしん見守り協力員」の方々とともに全校縦割り班で独居高齢者宅を訪問、学校行事のお祭りにお誘いするなどの活動をする小さくても力強い応援者。
志摩市内ではこれまでに244人のキッズサポーターが誕生している。今年の夏休み、小学校区ごとの小学5年生~中学3年生を対象に約20回の「キッズサポーター養成講座」が予定されている。
サポーターさくら(三重県 玉城町)
外出支援、見守りなどで認知症の人をサポート
平成20年玉城町の認知症の人、その家族を応援する自主組織として結成され現在会員数58名。
介護施設での行事や外出支援、介護家族の負担軽減を図るため散歩や畑仕事等の外出時の手伝い、傾聴ボランティアなどの活動を実践中。
福島県警察学校(福島県)
平成18年度研修から新規採用職員全員がサポーターに
平成18年9月から平成20年度末までに計18回にわたりサポーター講座が行われ、その間の新規採用職員全員が認知症サポーターとなり県内全域で警察官として活動している。
富士宮市芝川町消防組合(静岡県 富士宮市)
全職員が認知症サポーターに
平成20年にほぼ全員約150名の消防職員が認知症サポーターに。勤務においても日常生活においても、認知症についての知識を生かして他の専門機関と連携を図り地域のネットワークを縁の下で支えている。
株式会社伊予銀行(愛媛県)
認知症のお客さまへの対応法を接客に生かして
愛媛県内110店舗の窓口、教育担当者約800人がサポーターとして活動中。支店ごとにも認知症についての勉強会を実施。県内の日吉支店からは認知症とおぼしきお客さまが来店されたとき、サポーター講座で得た知識を応用しまず落ち着いていただくという対応をして事なきを得た、という報告もあった。
豊橋鉄道株式会社(愛知県 豊橋市)
豊橋市内の交通機関が網の目のようにサポーターを配置」
鉄道、バスなど公共交通機関からタクシー、観光バス、ホテルなど8つあるグループ会社の全職員(約1000人)がサポーターに。
東海交通株式会社
タクシー会社全ドライバーがサポーターに
約300人(全職員)がサポーターとして活躍中。豊橋市内を駆けめぐる見守りの目となっている。
金沢市旅館ホテル協同組合(石川県 金沢市)
サポーターのいる宿・おもてなしの真髄をきわめる
由緒ある老舗旅館が軒を連ねる加賀百万石の城下町・金沢市。
組合に加盟している旅館・ホテル、また理事長が参加する金沢ホテル懇話会メンバーである都市ホテルにも呼びかけて市内の旅館ホテル従業員等が200人以上サポーターになっている。
武蔵野美装株式会社※(東京都 武蔵野市)
株式会社加藤商事武蔵野支店
志賀興業株式会社
有限会社調布清掃
有限会社屋満登興業
有限会社金沢商店
秋本清掃有限会社
ごみ収集業務はオレンジリングをつけて
武蔵野市では、ごみ収集業務をすべて民間業務委託としているが委託業者7社(約150名)の職員がサポーターに。それまでもごみの分別、捨て方のルール違反、収集中に寝間着姿で歩いている人を見かけて不審に思うといった経験があったもののどう接したらよいかわからなかったという声も聞かれた。
サポーターになってからは、ごみステーション付近で座り込む高齢者(認知症ではなかったが)に声をかけ救急隊が到着するまで付き添った、など気になることがあれば積極的に自信をもって声をかけられるように。

神奈川県美容業生活衛生同業組合 横須賀中央支部(神奈川県 横須賀市)
美しく楽しく暮らせる環境づくりに貢献
横須賀中央支部では、従来(平成12年)から市の委託事業で要介護3以上の在宅高齢者で理美容店等に出かけられない方に、自宅へ美容師が出張し、散髪を行っている。
今年5月に支部のメンバー26人がサポーターに。出張美容でも美容室での日頃の業務でも認知症についての知識を生かし活躍中。
熊本県知事 蒲島 郁夫(熊本県)
県のリーダーが率先してサポーターに
平成20年度に知事が県庁職員とともにサポーターに。みずから規範を示すことで県内の職員・住民のサポーター養成を推進中。認知症対策にも力を入れる。3年間で県内に1万8000人の認知症サポーターを養成する目標であったが、すでに2万3000人を超えている。