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復習しよう!サポーター講座

参照ページは、『認知症サポーター養成講座標準教材・認知症を学び地域で支えよう』の該当ページを指します。
必要に応じて、読み返してみてください。
※標準教材を持っていない認知症サポーター等の方からの内容に関するお問い合わせについては、一切お受けすることができませんのでご了承くださいますようお願いいたします。
※当サイトは、認知症サポーターがWeb上で「認知症サポーター養成講座」の復習を行うことを目的として作成したものです。この画面にある文章等をコピーすることは禁じられております。

問題&回答

問題をクリックすると、内容が表示されます。

認知症とはなんでしょう?

認知症とは、(番号をクリックすると答えが表示されます)

  • いろいろな原因で

  • 脳の司令塔の働きに不都合が生じ、

  • さまざまな障害が起こり、

  • 生活に支障が生じるような状況が

  • 6カ月以上続いている状態
認知症の原因として最も多いのはなんでしょう?

A.アルツハイマー病 B.脳血管障害

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答え

アルツハイマー病

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説明

「認知症」は、脳の病気によるものではありますが「病名」ではありません。
何らかの原因となる病気によって「認知症」が引き起こされます。

  • 「変性疾患」と呼ばれる代表的な疾患には、アルツハイマー病、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症などがあります。
    脳の神経細胞がゆっくりと死んで脳が萎縮していきます。アルツハイマー病は、認知症全体の約50%を占めるといわれます。
  • 「脳血管性認知症」は、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのために、脳の神経細胞に栄養や酵素が行き渡らなくなり、一部の神経細胞が死んだり、神経ネットワークが壊れてしまいます。脳血管性認知症は、認知症全体の約15%を占めています。
  • 最近は、レビー小体型認知症(約15%)が増加してます。症状としては、「リアルな幻視」(現実には存在しない物が見える)が生じるのが特徴で、介護する家族にとっては負担感の大きいものです。
  • 認知症と同じような症状が現れるが、治療可能な病気として、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、甲状腺疾患があります。いわゆる「治る認知症」といわれているものです。これらの病気は、早期に治療をすれば治りますが、長期間放置すると回復不可能となります。

〈標準教材5ぺージ参照〉

認知症になったらみんなが徘徊したり、大きな声を出したりします。

○正しい ×誤り

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答え

×誤り

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説明

  • 認知症の症状は、「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の大きく二つの症状に分けることができます。
  • 「中核症状」は、脳の神経細胞が壊れることによって直接起こる症状です。
    「記憶障害」「見当識障害」「理解・判断力の低下」「実行機能の低下」などが中核症状にあたります。
  • 「行動・心理症状(BPSD)」とは、本人がもともと持っている性格、置かれている環境、人間関係など様々な要因がからみ合って起こる症状です。
    不安・焦燥、うつ状態、幻覚・妄想などの精神症状や、徘徊、興奮・暴力、不潔行為など行動上の問題が起こる場合があります。
  • 脳の細胞が死ぬために起こる「中核症状」は、認知症の人の誰にでも起こりうる症状で、残念ながらほとんどの場合治りません。
    これに対し「行動・心理症状(BPSD)」は、必ずあらわれるというものではなく、その症状も人によって異なります。
  • 認知症の人=徘徊というようなイメージをもたれがちですが、全ての認知症の人が徘徊する訳ではありません。
  • つまり、「行動・心理症状(BPSD)」は改善できる可能性があり、環境や対応の仕方などが大きく影響しますから、周囲の支援が必要です。認知症サポーターの存在意義もここにあります。

〈標準教材6ぺージ参照〉

「一昨日の晩ご飯に何を食べたか思い出せない」これも認知症の症状です。

○正しい 
×誤り

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答え

×誤り

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説明

  • 「老化によるもの忘れ」と「認知症の記憶障害」の違いは、忘れ方にあるといえます。
  • 「もの忘れ」は体験したことの一部を忘れますが、「認知症」では体験そのものを忘れます。
  • 「一昨日の晩、何を食べましたか?」と質問をした時、「食べたのは確かだが、何を食べたか思い出せない」というのは「もの忘れ」、食べたのに食べたこと自体を忘れ「食べてない」と言う、「食べたでしょ」と指摘されても思い出せないのが「認知症」であると考えるのが、一つの目安となります。

〈標準教材7ぺージ参照〉

次のうち、見当識障害により起きている行動と考えられるものはどれでしょうか。
  • 真夏に冬のコートを着込む。
  • すでに亡くなっている親が心配するから「家に帰る」と言い出す。
  • 新しいことが覚えられない
  • 家の近所でも道に迷う。

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答え

  • 真夏に冬のコートを着込む。
  • すでに亡くなっている親が心配するから「家に帰る」と言い出す。
  • × 新しいことが覚えられない
  • 家の近所でも道に迷う。

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説明

  • 「見当識」とは、現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど、基本的な状況を把握することです。「見当識障害」は「記憶障害」と並んで早くから現れます。

①時間の見当識障害
時間の経過がわからなくなります。長時間待ったり、予定にあわせて準備することができなくなります。進行すると、日付、季節、年次がわからなくなります。何回も「今日は何日か?」と質問する、季節はずれの服装をする、自分の年齢がわからない、といったことが起こります。
「1.真夏に冬のコートを着込む」は、時間の見当識障害にあたります。

②場所の見当識障害
初期の段階では周囲の景色をヒントに道を間違えないで歩くことができますが、暗かったり、目印にしていた建物がなくなると迷子になります。進行すると、近所で迷子になったり、自宅のトイレの場所がわからなくなったり、また、到底歩けない距離を歩いて出かけようとします。
「4.家の近所でも道に迷う」は場所の見当識障害によるものです。

③人物の見当識障害
これはかなり進行してから現れます。80歳の女性が50歳の娘さんに「おかあさん」と呼んで、家族を混乱させるといったことが起こります。
「2.すでに亡くなっている親が心配するから『家に帰る』と言い出す」ということも起こる場合があります。
※「3.新しいことが覚えられない」は、記憶障害によるものと考えられます。

〈標準教材8ぺージ参照〉

認知症の人には安全で便利なIHクッカーが最適です。

○正しい 
×誤り

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答え

×誤り

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説明

  • 認知症になると理解・判断力にも障害が起きます。具体的には次のようなことが起こります。
①考えるスピードが遅くなる
  • ものごとを考えて実行に移すのに、以前(認知症になる前)より時間がかかるようになります。
  • スピードが遅くなるだけで、時間をかければ出来ることもたくさんあります。急かさないことが大切です。
②二つ以上のことが重なるとうまく処理ができなくなる
  • たたみかけるような質問は認知症の人を混乱させるだけです。たとえば「住所はどちらですか」「電話番号を教えてください」と一つひとつゆっくりとシンプルに質問することが重要です。
③些細な変化、いつもと違う出来事で混乱しやすくなる
  • お葬式、夫の入院など、いつもと違う出来事に遭遇した際、起こった出来事の変化に対応できないところから、「認知症」が発覚するケースが多くみられます。
  • これは、ご主人の入院などのショックで認知症になったわけではなく、それ以前には周囲が認知症の兆候に気づかなかったのです。
  • 日常とは異なる変化に対応できないことで、症状が顕著にあらわれます。
④目に見えないしくみが理解できなくなる
  • 自動販売機、自動改札、銀行のATM、全自動洗濯機、IHクッカーなどがうまく使えなくなります。
  • 認知症になった母親のために、料理をして火事でも起こしたら大変と、IHクッカーに買い変えたものの、結局使えなかったというケースがあります。目に見えないメカニズムを理解できないため、火が見えないのに加熱できる、とは思えないのです。
  • 火が見えるコンロならせっかく料理ができていたのに、できる機能を奪ってしまうことにもなりかねません。ただし若い頃から、IHクッカーを使い慣れていれば、認知症になっても使えるでしょう。

〈標準教材9ぺージ参照〉

計画を立てて行動する能力は認知症になっても保たれます。

○正しい 
×誤り

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答え

×誤り

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説明

認知症になると、計画を立てて実行することができなくなります。

  • 料理一つとっても、企画(今日の夕食のメニューは何にするか)
    →案配(メニューに必要な食材を整える)→遂行(整えた食材で料理を段取りよく作り、仕上げる)ことは、大変な作業です。
  • たとえば、味噌汁の具にしようと、冷蔵庫にある油揚げを忘れて油揚げを買い、いざ作る時には目に入った別の食材で味噌汁を作り、冷蔵庫が油揚げだらけといったことが起こります。また、ご飯の炊き上がるのと同時進行でおかずを作るのは、認知症の人にとっては至難の業です。
  • でも、認知症になったから「なにもできない」わけではありません。献立を考えたり、並行して作業を進めることはうまくできなくなっても、一つひとつの調理の作業は上手にできるのです。「この大根を千六本に切ってね」と頼めば、以前と変わらず上手に切ることができるのは、からだで覚えているからです。「炊飯器のスイッチそろそろ入れようか」と言ってくれる人がいれば、今まで通り食事の準備ができるでしょう。

〈標準教材10ぺージ参照〉

次のうち認知症によるものと考えられるのはどれでしょうか。

  • 料理自慢だった母の手料理の味が以前とすっかり変わった。
  • 家の中が散らかり放題で、冷蔵庫から預金通帳が出てきた。
  • 最近、元気がなくなったように見える。
  • 身なりにかまわなくなった。

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答え

すべて○

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説明

認知症になると、計画を立てて実行することができなくなります。

1.~4.はどれも、認知症の症状として起こり得ます。

  • 料理自慢だった母の手料理の味が以前とすっかり変わった。
    実行機能障害により段取りがうまくできなくなることから、それまで当たり前のようにできた料理も難しくなります。
  • 家の中が散らかり放題で、冷蔵庫から預金通帳が出てきた。
    実行機能障害により片づけが困難になりますし、理解・判断能力の衰えから思わぬ場所に物をしまい込んでしまうことが起きます。
  • 身なりにかまわなくなった。
    それまでと異なり化粧をしなくなったり、服装にもかまわなくなるなども、認知症の兆候としてあらわれます。身なりなどだけでなく、社会問題や人間関係に対して無関心になる場合もあります。
  • 最近、元気がなくなったように見える。
    「行動・心理症状(BPSD)」は、本人がもともと持っている性格、置かれている環境、対応、人間関係など様々な要因がからみ合って起こる症状です。
    • 認知症になると、これまで何の支障もなくできていたことができなくなります。日々失敗の連続です。皆に褒められることもありません。周囲が気づく前から本人は、漠然と「何かおかしい」と気づいています。そこへもってきて、周囲の人に非難されれば、自信を失い、全てが面倒になる状況になってきます。
    • 将来の望みを失って、うつ状態になる場合もあります。
    • こんな状態だと、認知症は急速に進みます。逆に、周囲の人の理解があり、笑顔で見守るなどの支援があれば、認知症の進行も緩やかになります。

〈標準教材12ぺージ参照〉

自分でしまいこんだ財布を家族に盗られたという「ものとられ妄想」が起きた時は、ただのしまい忘れであることを、納得するまで説明するのが望ましい対応です。

○正しい 
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説明

認知症の人によく見られる精神症状として、もの盗られ妄想などの被害妄想があります。

  • 大切なものだからとしまいこみ、しまった場所をすっかり忘れてしまい、「通帳がなくなった!」と言い出します。そして「自分が忘れるわけがない」と思うあまり、そばで世話をしてくれる人が盗んだんだ、という「もの盗られ妄想」が起こります。
    これは「記憶障害」という中核症状に、自立心が強いという性格や、心ならずも家族に迷惑をかけているという状況が影響して起きています。
  • なくし物が出てくれば、それでおさまる妄想です。一緒に探して、本人が見つけられるようにしてみるのもいいでしょう。(介護者が見つけて「ほら、あったでしょ」と言うと、「あんたが隠したから場所がわかったんだ」と言うこともあります。)
  • ものとられ妄想では、疑われている介護者(最も身近で世話をしている人)が疲弊しないように、介護者を支援することも忘れてはなりません。

〈標準教材14ぺージ参照〉

認知症は治らないので、医療機関を受診しても仕方ありません。

○正しい 
×誤り

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答え

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説明

認知症の対応については早期受診、早期診断、早期治療が非常に重要です。

  • 認知症は、精神神経分野の精神科、神経科、神経内科、脳神経外科などで受診できます。また、老年科、もの忘れ外来などを設置している病院もあります。本人が病院に行きたがらない場合が多いものですが、「一緒に健康診断に行こう」などと声をかけるのも一つの方法です。
  • アルツハイマー病を治すことはできませんが、薬で進行を遅らせることができます。アリセプト(塩酸ドネペジル)をはじめとする内服薬、貼り薬が使われています。
  • 脳血管性認知症の場合は、再発を防止することで、進行を止められることもあります。
  • 認知症と同じ症状が現れる病気があります。たとえば正常圧水頭症、脳腫瘍などは、脳外科的な処置で治る病気です。甲状腺ホルモン異常は内科的治療で治ります。不適切な薬の使用が原因で症状が現れている場合には、薬を調整すればおさまります。
  • このような病気の場合でも、放置すると回復が不可能になります。ですから、一日も早く受診することが重要です。

〈標準教材16ぺージ参照〉

認知症の初期においては本人は何も気づいていません。

○正しい 
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説明

「認知症の本人には自覚がない」は、大きな間違いです。認知症の症状に最初に気づく(何となくおかしいと思う)のは本人です。

  • 「認知症の本人には自覚がない」は、大きな間違いです。認知症の症状に最初に気づく(何となくおかしいと思う)のは本人です。誰でも、いつもと違う場所で、ここがどこだかわからないで不安に襲われるといった経験があると思います。認知症の人はずっとそのような不安な状態の中で生活していると思ってください。誰よりも苦しいのも悲しいのも本人です。
  • また、認知症の人が、「私はもの忘れなんかない」と言い張り、家族を困らせているケースが少なからずあります。このような主張は、いわば病気を否認する自己防衛なのです。
  • 認知症の人には、障害を理解し、さりげなく援助をする「人間杖」が必要です。街の中に、多くの温かく見守り適切な援助をしてくれる人がいれば、外出もできます。こころのバリアフリー社会をつくることが「認知症サポーター」の役割です。
  • そして一番心がけてほしいのは、さりげなく、自然にすること、それが一番の援助です。

〈標準教材19ぺージ参照〉

認知症の人に声をかけるときには、なるべく大勢で声をかけるのが理想的です。

○正しい 
×誤り

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説明

認知症の人だからといって、つきあい方を変える必要はありませんが、認知症について正しく理解し、それを踏まえた接し方を心がける必要があります。

個々の状況は異なるため、こんな場面では、この対応の仕方が正解、と一概にいうことはできませんが、まず、次の「認知症の人への対応の心得 “三つの「ない」”」を覚えておいてください。

  • 驚かせない
  • 急がせない
  • 自尊心を傷つけない

さらに具体的には、「7つのポイント」を心にとめておきましょう。

  • ①まずは見守る
  • ②余裕をもって対応する
  • ③声をかけるときは1人で
  • ④後ろから声をかけない
  • ⑤相手に目線を合わせてやさしい口調で
  • ⑥おだやかに、はっきりした話し方で
  • ⑦相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する

〈標準教材21ぺージ参照〉

認知症サポーターができることとしてふさわしいものは、次のどれでしょうか。

  • 隣人が軽度の認知症であると聞いているので、それとなく気を配り、見かけたら声をかけるようにしている。
  • 学校でサポーター講座を受けた小学生。オレンジリングをランドセルにつけて登下校時している。
  • 銀行の支店全員でサポーター講座を受けた。認知症かと思われる顧客の来店時には、スタッフが1人専属で対応できるように手はずを整えている。
  • 認知症サポーターのステップアップ講座を受けた仲間が集まり、オレンジカフェを立ち上げた。

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説明

「認知症サポーター」は「なにか」特別なことをする人ではありません。

  • まず、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かく見守ることがスタートです。その上で、自分には何ができるか考えてみましょう。
  • 地域で、困っている様子の人を見かけたら、「何かお手伝いできることがありますか」と一声かけてみることもその一つです。
  • 具体的な援助はできなくても、理解者であることを示すことはできます。介護をしている家族には、ねぎらいの言葉をかけることで、家族の気持ちはぐっと楽になります。
  • は近所づきあいの延長線上でできる手助けです。異変があれば、地域包括支援センター等しかるべき相談機関に連絡をとるしくみづくりが必要です。
  • 小学生の認知症サポーターも多数養成されています。登下校時にオレンジリングをつけていれば、そのまちに認知症の人を理解している人が大勢いることを広く伝える効果があり、認知症の人やその家族の安心感につながります。
  • 金融機関やスーパーマーケット・商店をはじめ、地域で働く人たちが認知症についての知識と接し方を心得ていれば、誰もが安心して出かけることができます。
  • 認知症サポーターが自分たちが暮らす地域の実状に応じ、認知症の人の支援に役立つ活動を開始する例が全国的に見られます。平成28年度からは全国の自治体で、認知症サポーターのステップアップ講座も本格的に開催されます。

〈標準教材24~29ぺージ参照〉